2008年6月27日(金)
寺子屋クスール第5回「体を使った元気な技術」
〜 wiiリモコンなどの新しいデバイスを使った表現方法を大紹介 〜
内容
前回まではFlashの技術を中心としたデモを紹介してきた寺子屋クスールですが、今回からはFlashとは関係のない技術やアイデアも取り上げていくことになりました。
その1回目となる今回は「体を使った元気な技術」というテーマで、子供のおもちゃ、楽器など、実際に体を動かして楽しめる技術を開発している3組のゲストを招き、会場で実践してもらいました。
【 寺子屋クスール第5回「体を使った元気な技術」: ダイジェスト 】
講義その1.
サウンドキャンディから見る子供のための新しい遊技場づくり
サウンドキャンディを開発したMastersさんを招き、最初に開発をした目的や、開発で苦労したこと、今後の改良点なども話してもらいました。
【 講義その1.サウンドキャンディから見る子供のための新しい遊技場づくり 】
「技術自体はそれほど難しくないです。」
サウンドキャンディは世界中のどんな場所でもどんな人でも、身の回りの音と動作を利用して自分たちだけの遊び場を作ることができる道具です。 このサウンドキャンディを開発したMastersさんを招き、最初に開発をした目的や、開発で苦労したこと、今後の改良点なども話してもらいました。
「このサウンドキャンディ自体はそれほど難しいものではないです。」
開発者の1人である石橋さんはもともと大学でデザインを学んでいたそうです。技術をメインに考えるよりも、まずはどのようにしたら子供が楽しめるかを模索しながら始めたといいます。
「子供が外で楽しめるにはどうすればいいかを考え、試行錯誤しました。」
このサウンドキャンディは単体で遊ぶよりも、公園などにある遊具と一緒に遊ぶことを想定して作られた玩具です。
最近は公園にある遊具にも規制があり、子供が外で遊ぶことが少なくなっている状況で、外で遊ぶ楽しさを子供たちに知ってもらおうという目的で開発されました。
作品を作る前に、音と子供の遊びが連動すれば楽しいんじゃないかと思い、まずはラジカセを公園に持ち込み、音楽を鳴らせながら遊具で遊んだそうです。
そうするとどうしたときに音楽の動きがいいかがだんだんわかってき、これを思いついたとのことです。
まだ開発中のサウンドキャンディですが、商品化に向けて現在も開発中です。
今回は開発をした4人の人に来てもらいました。技術の人、アイデアを出す人など、それぞれの思惑がいろいろと重なり、このような作品になったそうです。
講義その2.
wiiリモコンとコンピュータをつなげたウェブコンテンツの可能性
wiiリモコンはNintendoのwiiを遊ぶときに使うコントローラですが、これをコンピュータにつなげるとどんなことができるかをkurukuru研究室のお二人、原央樹氏と尾崎俊介氏をお招きして実演してもらいました。
【 講義その2.wiiリモコンとコンピュータをつなげたウェブコンテンツの可能性 】
「マウスとキーボードを置き換えるとどんなものができるのか?」
wiiリモコンの特徴はリモコン内にXYZ軸の加速度センサーが入っていることです。これらの情報がBlue toothを通じてコンピュータに情報を送ることができます。 kurukuru研究室のお二人はこのセンサーを駆使して、コンピュータのマウス、キーボードと違った入力方法で、新しい遊び方を模索したデモを紹介してくれました。 尾崎さんいわく、「wiiリモコンを使うというと、ゲームコンテンツを思い浮かびがちですが、楽しいのはゲーム開発ではなく、新しいインターフェイスの使い方を模索することです。」
「wii本体がなくても、Flashでオリジナルゲームができます。」
原さんはwiiリモコンを両手に持ち、それを上下に動かすことですずめが浮上するゲームを実演してもらいました。
wiiにはリモコン本体にのみ加速度センサーがついていると思われがちですが、実はヌンチャクのほうにも同じような加速度センターがついています。これを利用するとリモコンとヌンチャクと同じような動きを使って操作をすることができます。
原さんはこの特徴を利用し「chunchun」というゲームを開発したそうです。
wiiリモコンとFlashをつなげるにはWiiFlashというソフトウェアがあり、それを使えば簡単につなぐことができます。
あとは自分を何をしたいかを考えるだけです。「Flash以外にはそれほど難しい技術がないので、Flash使いの人はぜひいろいろとトライしてみてください。」とみなさんにwiiでの開発をお勧めしていました。
講義その3.
ウダーによる新しい楽器の提案
ウダーとは宇田道信さんが独自に開発した新しい楽器です。左右の手で楽器を包み込むようにもち、コルク上につながったチューブを指で押さえることで音を鳴らします。 その宇田さんに、数年かけた楽器開発の過程や改良への取り組みなど、楽器の仕組みを見ながら紹介してもらいました。
【 講義その3.ウダーによる新しい楽器の提案 】
「既存の楽器に疑問をもったことからウダーの開発は始まりました。」
宇田さんは大学のころにギターを演奏し始めたのですが、ギター構造自体に疑問をもちはじめたとのことです。 「ギターには基準の音があるのですが、その基準って誰が決めたのだろう?その基準の音が変わったら僕が今習っているギターの音が根本的に変わってしまう。 これって本当に基準なのだろうか?」ギターを習うにつれそんな思いが膨らみ、自分にとって本当にいい楽器を作ろうと思い、宇田さんはウダーを開発し始めました。
何十個ものセンサーがウダーの中に埋め込まれており、それを押すことで音がなります。 「最初はすぐに消費し、使えなくなっていましたがだんだんと改良することで頑丈な製品になってきました。」とのことです。
「製品化を目指すというよりは本当にいい楽器を作りたいんです。」
宇田さんは大学在学中のほとんどの時間をこのウダーの開発に費やしたそうです。
その開発の時間のかけ方はウダーのバージョンの多さを見てもわかります。ウダーの原案である「らせん1号」から始まり、「対旋琴1〜6号」、「クロマチックウダー1〜2号」とへて現在のウダーという名前になりました。
現在は正式には「ウダー3.3」になります。
ウダーを開発しているときに製品化の話があったそうです。ただ、宇田さんとしては製品化による機能の変更などがあれば製品化はしなくないとのことでした。製品化を目指すのではなく、あくまでいい楽器を作ることがウダーの目的であり、そこに宇田さんのものづくりへの姿勢が表れていました。
今後どんなものへ変化していくのかがとても楽しみです。
宇田さんから開発秘話をたくさん聞くことができました。 楽器自体もユニークですが、宇田さんの考え方やものづくりの取り組み方もとても面白く、聞いていて飽きませんでした。
※『ネットでものを生み出すということ』( WORKS CORPORATION / 2009年4月1日 ) 収録!
宇田道信さん作の電子楽器「ウダー」について、より詳しくインタビューした『ネットでものを生み出すということ』を販売しております。
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講義のおまけ.
お坊さんの手作りお菓子「ゴーヤのゼリー」
毎回大好評の青江さんのお菓子です。 今回は、ゴーヤのゼリーです。「インターフェイスで遊ぶ」という今回のテーマに添って「料理のインターフェイスはお箸」ということで考えていただいたアイデアで、奥の生チョコはなんと「つまようじ」まで食べることができます。毎回とっても楽しいアイデアでお菓子を提供してくださるので楽しみです。